※免責事項:この話は個人の意見や話を主に書いているもので、所属企業や所属団体を代表するものではなく、全て自分の責任です。
Why
- 今年一年は個人的に激動の年だったので振り返りたい。
- 来年の抱負も書き残しておきたい。
時系列で書く方が整理しやすいので、四半期ごとに区切ってみました。読みづらいことや微妙な表現があったりしたらカンニンしてください🙇
1-3月
1月はJANOG53に参加しました。実は物理ではこれがJANOG初参加です。
以前、学生時代に予定していた福岡回に参加するはずだったのですが、ちょうどコロナ禍が始まり幻の参加となってしまいました。LT参加だけはしていて、SRv6をXDPで実装するぞという話をしました。
今回はそのリベンジ(?)的な感じで以下のスライドをLT発表しました。「NFVのパフォーマンステストするのにk6悪くないぞ」って話です。
次回こそ本発表に挑戦したい!とは思いつつ、本業に直結した話題で議論を深められるテーマを見つけるのが難しいと感じています。これも来年の課題ですね😇 speakerdeck.com
ちなみに、前日にはWakamonog13という、若手エンジニア向けのNOGをやっててそこに参加してきました。「お久しぶりです!はじめまして!あ〜!Twitterでよく見る人ですよね!私フォローしてます」「冷や汗💦」などなどというハートフルなやり取りをさせてもらってました。
そこのNOGでは若者らしくソフトウェアルーターだけどめっちゃパフォーマンス出るようにしたいぜ!みたいな話をしてきました。VPPおすすめなのでぜひ。 speakerdeck.com
その後、今までの人生でも指折りの忙しさを経験することになりました。
具体的には以下のような事柄があったり...
- 東京へ引っ越しとその準備+家探し
- プロポーズと婚約指輪的なアレコレ
- JAISTの社会人大学院の入試
- 本業の開発が色々と佳境に入っていた(+出張があったり)
- その他(後述するジャーナルのreviseとか...)
と、慌ただしく2月3月に突入し自分のバッファは完璧になくなってました。正直前年の終わりの方から秋まではつらぽよ度数がMAXで終わってました。
この時期は労働やプライベート含め諸先輩方には色々とご迷惑をおかけしておりました。。。皆様のおかげで生かされております🙇
3月からは東京での暮らしが始まりました。
東京に引っ越してきてお散歩してて初めて勝鬨橋を渡った時、Creepy Nuts「のびしろ」の「右手にスカイツリー左手に東京タワー」の構図になるには、銀座の街に向かうのではなくて、豊洲とかの住宅街に帰る時なのかー!と何だか感動した記憶があります。
4-6月
まぁ何だかんだ無事合格をいただき、ピカピカの一年生(M1)として入学式を迎えることになりました。3年ぶりの学生生活です。
JAISTの方に関してはどこかで詳しく書きたいところですが、ざっくりと言えば、NW系の学生時代進学を考えていた研究室を志望して進めることになりました。コロナ禍で大学院進学を諦めた過去もあり、学び直しの場として大きな一歩となりました。入試では「quick sortの計算量を間違える」「英語でやりたいことを説明しろと言われて詰まる」など散々でしたが、何とか合格。倍率2倍と噂される中での結果に胸を撫で下ろしました。
そのあとはまた冠婚葬祭的なアレコレでプライベートの方はかなり大変厳しかったんですが、いろんなモノをエイやで乗り切る(?)ことで無事婚姻届を出すことになりました。お祝いをくださった皆様大変ありがとうございました🙇まだ送ってないぜ!という人はこちらから送れます:)
労働の方に関してまずは前年からリクエストを投げていたLinuxにethtoolのRSS機能に対してGTPをSupportするパッチを入れてもらったというのがありました。初めて自力でLinuxにパッチを入れてもらったので大変興奮しました:) www.spinics.net
他だと昨年やってた成果として、共著で書いてたジャーナルが通りました。 www.ipsj.or.jp
このジャーナルでやってて得たナレッジがここのブログの元になっています。 blog.bbsakura.net
他にも初めて特許の執筆をしたりとか、ネスペ受験して合格したりとか、いろんな開発をしたりしてました。
あとは同僚の方が書いていましたが、「自作OSで学ぶマイクロカーネルの設計と実装」を利用した勉強会を主催していました。同僚氏と技術的な話の学びの時間欲しいよねーということになり、じゃあこういうのやるかと輪読会を自分が提案してはじめました。
結構ガチンコでやれたのがよかったなと思ってます。一緒にやってくれた先輩同僚には感謝しております。同僚がまとめてくれた記録を見ると、4月から8月まで使ってカーネル編を読んでいたらしい。頑張ってて自分偉い。次回はCPU編らしい。頑張れ自分。
7-9月
JPNIC News & Views Column「もう一つのインターネット:モバイルローミングの世界」っていう話を書かせてもらいました。もう一つのインターネットって何やねんというとモバイルローミングの話です。
これは事業者間で閉域接続された空間でBGPでPeerされていて、インターネットには出ないし、インターネットの一部でもないけど自立分散のシステムで構築されてるんやで。モバイルネットワークはインターネットのような感じの一面を持つのやで、これってすごいやん!これみたいに社会に貢献していこうな!というポジショントーク丸出しの話をしたモノでした。
文字数制限もあり、ぎゅっと詰め込んだ文章になりました。今見るとちょっと恥ずかしい。 www.nic.ad.jp
また、お誘いされてeBPF Japan Meetup #1で講演をしました。 XDPという高速パケット処理技術とは何か?という話とか、弊社で取り扱ってるXDP製のPGW-Uの話とかをしてきました。
10-12月
YAPC::Hackdate2024で登壇してきました。eBPF LoaderをPerlで書いてみた!という話をしました。Perlの無限の可能性を感じてもらえる資料になっております><
細かい話や聴講の感想はこちらに載っています。 ちなみにADR関連の話はここでかなり良いと思ったのでチームで提案して開始しました。現在は横展開して全社的にそのフォーマットを広げたのでサイクルとして使われていくことを目指したいなと思い啓蒙しています。onkさんの資料はマジで読む価値があって良い。
作ったプロダクトは eCHOで話題にしてもらいました。パスを見ると ebpf-in-perl
って書いてる!
isovalent-9197153.hs-sites.com
さらに、Cloud Native Days WINTER 2024ではeBPF Verifierの仕組みを解説しました。立ち見が出るほどの満席で話すのは初めてで、とても緊張しました。
この発表の経緯としては、YAPCでの発表から数日後 inductorさんからこういうリプが来て、面白そうだしやってみるか〜となったモノでした。
全ての元凶はこの人です。良い機会をくださってありがとうございます🙇(注意: もちろん出来レースなどではなくガチンコでCFPは書いております)
eBPFがなぜ安全なのかみたいな話を @udzura または @takemioIO あたりに https://t.co/BgdcdVeO03 で話して欲しい()
— inductor / Kohei Ota (@_inductor_) 2024年10月9日
今回もトラコンの予選問題を作りました。今回は簡単な問題だったのでいっぱい解かれてて良い気持ち。
第一回のeBPF Japan Meetupで登壇してきたその後に運営側に回らないか?とお誘いを受けて、第二回のeBPF Meetup Japanの主催をやることになりました。
今回は自分は前回話したというのもあり、同僚達にそういう機会やチャンスが来るようにしたいなと登壇のタイミングや調整支援などの後方支援に徹していました。
あとは年末には恒例のアドカレでこういうブログを書いたり、、、 blog.bbsakura.net
社内で使いたいなーと思ってた機能があったのでVyOSにパッチを出したりしました。
全体を通した雑な感想
- なんかいろんな初めてをやってて、只今成長中という感じだ...
- 今年の前半に入試、引っ越し、結婚とか全部詰め込むのは大変すぎる
- 登壇、OSS、論文、ブログ執筆、特許など一通りやってて今年頑張ってた気がする
- 学生は辛い!社会人に入ってから100分テストを受けさせられたのはびっくりしちゃったぜ。手書きスライド18枚の刑とか本当に辛い。
- 自腹で学費を払うのもつらい。その分頑張っていきたい。
- eBPF関連の発表をこいつ一年で三回もやってるぞ。。。病気か?
- (悲報)まだ新婚旅行行ってない
抱負
- シニアらしい仕事の振る舞いを身に着けたい
今年で社会人四年目のエンジニアなわけですが、そろそろ若手っぽい立場じゃなくなりつつというのを感じています。 今年の春先に(まだ社会人三年目)に別チームに居るとある先輩エンジニアに「シニアになりつつある君の立場でJANOGに参加してお金になるの?意味があるの?(意訳)」に言われて大変ショックを受けた記憶があります。
自分としては「じゃああなたは僕と同じ様な若手のときに投資対象として参加しなかったんですか?」「自分は当該イベントで発表される情報が生かせる領域で働いてて、そこで登壇も質問も当然してて、イベントで得たナレッジをチーム内に話しててもそれは意味がないと?」って疑問が喉まで出かけましたが......
まぁでも確かにそうだよな、もう若手じゃなくなりつつあるんだなと思ったのも事実で、打席に立った成果を使って技術的にも開発をリードしていきたいと思っています。 もちろん自分のできることは少しづつではありますが増えてると感じてはいます。その出来ることを社会実装に向けてそのプロダクトでお金を稼いで、人を幸せにするようにしたい所存です。
- 登壇をするときに伝わりやすいようなスタイルのスライド構成をしたい
来年も登壇したいな!と思ってるのですが、一方で詰め込んでしまう傾向があるので必要なエッセンスだけを伝えれるように整えて話す練習が必要だなと思っています。どこかの登壇時にオタクが語ってる回と言われてしまってその通りだけど、自重した方がええなとなってます。
- ドロップアウトせずに学生をやり切って論文を一本書くぞ!
やるやる詐欺をしてたり、やろうと思ったことを放置しててまずいのでなんとかしたいぽよ...
終わりに
振り返ると「のびしろ」しかないなという感じで、まだまだ頑張っていきたい気持ちになってます。ただ普段の開発を進めていくという行為やや外部イベントへのコミットという行為は周りの理解あってのものです。妻をはじめとしたや家族や上司・同僚にまずは感謝をしたい気持ちです。ありがとうございます🙇
自分はある意味2年分遅れてNWの世界に戻ってきて開発をしているような気持ちがあります。その分を取り戻すぐらいごりっとコミットして、課題に対していい感じのぶつかり方とかしていきたい。伸び代しかないわ!!!